スヴェルドロフスク交響楽団:d&bとともに追求する「White」なビジョン
スヴェルドロフスク交響楽団のコンサートホールは、モスクワの東1800km、ウラル山脈のふもとに位置するエカテリンブルグ市にあります。ソビエト連邦の時代、1936年7月10日の創設当時、スヴェルドロフスクと名付けられた同市はその後、エカテリンブルクと変更されましたが、この街の交響楽団では当初の名前をまだ引き継いでいます。スヴェルドロフスクは、ロシアでもモスクワ交響楽団、レニングラード交響楽団に続く3大オーケストラに数えられています。ソビエト連邦が残した好効果のひとつとして音楽文化の尊重があげられますが、スヴェルドロフスクはその典型的な例ともいえます。美しいバロック風の内装にマッチしたその壮大で華美な外装は洗練された音響の本拠地となっています。これはスヴェルドロフスクで楽団長を務めるAlexander Kolotursky氏の言葉ですが、彼は21世紀にむけたコンサートホールのリブランドの必要性を感じ、同ホールにサウンドエンジニアとして勤務するShamil Gaynetdinov氏とともに新音響システムの決定に取り組みました。 「私は、ロシアのロックバンド『SG』の製作マネージャー、そしてハウスエンジニア代表としても仕事している」とGaynetdinovは語り始めます。「そのおかげでアートサウンド技術における最新動向にも詳しい。私はd&b audiotechnikのラウドスピーカーのことをよく知っており、彼らのシステムが理想的な選択であることを確信している。元々私はd&bサウンドについての経験をロック業界で積んだが、d&bシステムは際立って音楽的であり、楽器を聴くことの妨げにはならないということは明らか。これは、Kolotursky氏や優秀なオーケストラが最も重要視する点だ。」 ロシアをリードするプロフェッショナルな音響コンサルタント会社「ARIS」でコンプレックスソリューション部門の責任者を務めるAlexander Soloukhin氏は、コンサートホールの専門家であり、ロシア全域でのd&b audiotechnik代理店を運営しています。「スヴェルドロフスク交響楽団ホールでは、交響楽団、交響コーラス、若者(学生)の交響楽団のコンサートが行なわれている。ここでの音響技術はオーケストラの演奏に相応しくバランスがうまく取れているが、増幅サウンドに悪影響を与える数点の問題があるのも事実だった。私のマネージャーであるVictor Tazhibov、そして私は、Gaynetdinovからシステム設計についての相談を受けた。我々は、音楽家たちがステージ上で聴く音響に影響をおよぼすことなく観衆が聴く音響を向上させるために残響時間を短縮させる音響改善案を数件提案した。」Tazhibovは、d&bラウドスピーカー製品をベースとする設置システムを設計します。ここには、新統合製品である「Whiteレンジ」、特に10AL-Dと10ALが含まれています。「視覚干渉を最低限に抑え、忠実性を最大限に提供する、聴衆を対象とした贅沢かつ控えめなラインシステム。このように小さなシステムにしては、総合的なバランスが特に美しい。つまり、ここで意図されている用途にぴったりだ。」 「この交響楽団ホールでは頻繁にジャズや民族音楽のコンサート、そしてもちろん音楽祭が行なわれる」とKolotursky楽団長は述べています。「現地のレンタル業者を利用したことも何度かあるが、あまり満足いく結果は得られなかった。このため、高品質なサウンドシステムの設置を決定した。それが今、かなったことになる。前述のジャズやコンテンポラリー音楽のコンサートだけでなく、交響オーケストラのコンサートでも新たなサウンド拡声システムを使用することが望まれた。例えば1人の演奏者やステージ上にないグランドピアノの音だけを拡声するケースだ。ARISが2011年11月に設置作業を行なって以来、何らかの楽器の音がリフトされていたと指摘した聴衆はまだ一人もいない。これ以上の称賛が他にあるだろうか?ARISはまさに完璧な仕事をしてくれた。」