d&b Soundscape - デジタルアートを豊かに
d&b Soundscape - デジタルアートを豊かに
フランスの空間演出デザイン会社Athemが運営するJam Projectが、これまでにない規模の360度投影スペースをクリエイトしました。Jam Capsuleと呼ばれるこの長さ40メートル、幅25メートル、高さ12メートルの直方体は、デジタル作品を発表したいアーティストや作家のためのユニークな、新しい形式のスペースを提供します。
イマーシブな体験をクリエイトするためには、映像に見合った空間的なサウンドが必要になります。このプロジェクトのの共同プロデューサーであり、長年にわたるd&bの実装&レンタルのパートナーであるVIDELIO-Events社が、サウンドデザインならびに必要となるインフラの整備を含むプロジェクトの技術的な側面を担当しました。そしてd&b Soundscapeに関する専門知識を擁する制作会社のLa 8 Note社がサポートに招聘されました。
Jam Capsuleで展示されたアートは、環境をテーマとしたプロジェクトのために制作されたものです。5つの展示では、日本、パリ歌劇場、フランドルの名画などをテーマとした作品が披露されました。作品を取り巻くサウンドにも、これらのテーマ同様、様々な要件が求められました。
La 8Note社のCEOアソシエイトであり創立者でもあるジョン・モワヌ・ド・ルッシー氏は、この野心的なプロジェクトについてこう説明しています。「ある作品では、鑑賞者が海の中に沈みこむ感じになります。イルカが鑑賞者の周りを泳ぐ音や海面に浮かぶ船のエンジン音など、サウンドオブジェクトを別の音源に移動させながら、複数のスピーカーで水の音をポイントツーポイント式にマトリクス化することで、この錯覚を実現しました」
各アーティストがSoundscapeの技術に慣れ、その性能を試すことができるように、VIDEOLIO-Events社はSoundscapeのシステムを彼らのオフィスにセットアップしました。
「ジェンヌビリエにある弊社の敷地内にミニチュアカプセルを作り、リアルな環境のもとでアーティストがd&b Soundscapeを使ってコンテンツを見たり聴いたりできるようにしました。これがこのプロジェクトの独自性に貢献してくれました。La 8Note社のサポートのもと、必要なすべてのオーディオコーディングを私たちの本社で完了することができました」と語るのは、VIDELO-Events社のギョーム・デュリュー社長です。
La 8Note社のCEOアソシエイト兼創設者のクエンティン・ヴェルニエ・パリエス氏は、「私たちは、各アーティストのビジョンを実現するためにその場でダイレクトに協同し、制作準備段階ではしっかりと時間をかけていろいろ試し、満足してもらうまで一緒に頑張りました」と付け加えます。
DS100はd&b Soundscapeテクノロジーの中核をなすシグナル処理エンジンです。このセットアップによって創造性が向上し、ユーザーは希望する音像を正確にポジショニングすることができます。リアルな音から空想的な音まで自由自在ですから、Jam Capsuleのようなアーティスティックなプロジェクトには理想的です。このプロジェクトでは、4台のA-Seriesスピーカーと2台のV-SUBをセンタークラスターとして、E5をフロントフィルとして下部リングに、T10とB4-SUBを上部リングに固定してシステムを構築しました。
Jam Capsuleは熱狂的な反響を呼び、厳しいコロナ規制を守りながらも、イベントは大成功を収めました。