SakaraのへヴィメタルアーティストがQとフィンランドツアーに!。

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レコード会社は、音楽のダウンロード化が自分達のビジネスモデルを崩壊させることを認識しながらも、これまで目の前の状況を否定し自らの延命工作に苦闘してきましたが、今や新しい戦略を探す時が来ていると言えます。その中で大手レコード会社は、混沌とした状況からエネルギッシュで革新的なビジネスモデルが出てくることを期待し、そこに望みをかけながらも自滅せざるを得ない痛々しい過程をたどっている一方で、小さなレーベルはスピードと敏捷性にかけては有利な状況にあると言えます。フィンランドのSakaraレーベルはその好例です。Sakaraレーベルがツアーを行った前提には、「基盤の安定したアーティストを採用し、ターゲットとする市場に独自でプロモーション活動をしかける」という至ってシンプルな理由がありました。しかし、3組のバンドと各バンドのクルー、大掛かりな制作、会場のブッキングにかかる諸経費等かなりの費用がかかると言う難点があり、もしチケットの売れ行きが悪ければ更に痛手となってしまいます。リスクを分散するため、Sakaraはプロ音響機器の大手Soundata社と手を組み、機材と技術者(クルー)のツアーサポートを依頼しました。Soundata社はその見返りとして、 (1)機材を使用しているショーを興味のあるサウンドエンジニアに見せることができる。(2) 高い認知度を持つこのツアーによって、 Soundata社の企業プロフィールをプロオーディオ業界に幅広く知らせることができる。と言う2つの機会が得られることでした。 「私達にとっては、弊社の存在を多くの顧客に知ってもらえるチャンスでした。」Soundata社のJuha Tamminen氏は述べました。「私達はただ機器を販売して、売りっぱなしにしているのだけではありません。この業界の成長を影で支援していると自負しています。そして、私達の音響機器を販売している相手は根本的にファンの皆さんだというのも確かなことです。もし、ファンの皆さんが耳にする音を好きになれば、その音を生み出す機器で聴きたいという要望を高めることとなり、機器を購入してくれるレンタル会社を支持することになるのです。」このようなことをTamminen氏が、淡々と話してくれましたが、その考え方は突き詰めてみるとかなり奥深いもので、それを伝えることも同じくらい深い思考を要するものです。「このツアーは、毎晩3組のヘヴィメタルバンドが演奏し、ヘルシンキの有名なNosturi Clubを皮切りに、フィンランドの7都市を周りました。」Nosturiは、市街地の工場跡にできた900人収容可能な大きなクラブです。そして、フィンランド国境を越えて展開する新しいメタルを生み出す発信地としても知られているクラブです。「音楽的に非常に高いレベルでのシャウトと同時に極めて低い周波数帯域までを要求されるため、ここでの音響は非常に難しいものです。最終的にDigidesign Venueコンソールと、d&b audiotechnik Q-Seriesラウドスピーカー、d&bの新製品M4ウェッジの選択をするまでには時間を掛けて色々と悩みました。」後者のM4とは、M2ウェッジの小型版で、Soundata社と音響レンタルの大手Akun Tehdas社がd&bに要望して開発されたものです。「より小型のウェッジですが、ボーカル用途では大型のものと同じ性能を持っています。M2は、アリーナサイズのショーでリードボーカルが要求するパワーと指向特性を持っていますが、劇場サイズのショーのような小さなステージ環境にはM4が最適です。このような音楽のバンドでは音圧はそれほど重要ではなく、ヘッドルームに余裕があることも悪いことではありません。バンドが220bpmを越えるようなスピードを時折連発するこのような場では、『殺人的レベル』の音圧よりも、クリアでタイトなサウンドにすることが大事なのです。」SakaraツアーのモニターミキシングのTero HölttäとJuha Ruusunenはこの意見に賛同しました。 Mokomaのメンバー数人もマイクからFOHへの音漏れを低減するイヤー モニターを使用しました。 「このPAシステムは完璧な選択でした。」Tamminen氏は続けました。「ライブて毎回録音できるように、Venueコンソールのそばに大きなProTools HD3システムを用意しました。そのためライブ終演後に、実際に録った音を使用してコンソールとPAシステムを色々と試すことが可能でした。」そして、前売り券を購入したお客様には、ライブに登場する各バンドのCDシングルが特典として配布されたため、Sakaraにとってはさらなるマーケティング上の利益を得たのです。「ローエンドにはQ-SUBを使用しました。実際に50Hz程度まで充分なのですが、その下は40Hzの下限で5dB下がります。そのためローエンドの拡張には、 d&b audiotechnikのJ-SeriesのサブウーファーJ-SUBを追加しました。これにより下限が32Hzまで下がり、INFRAモードに設定することで68Hz付近でロールオフするハイパスフィルターが入るためにQと完全に調和します。 Q-SUBはカーディオイドアレイ、そしてJ-SUBはハイパー カーディオイド モードの各構成で駆動されました。「ステージ上のサウンドは、とても正確でコントロールも容易でした。」Hölttä氏はそう語ります。 Digidesign社は、つい最近までColdplayのツアーに出ていた経験豊富なVenueオペレーターRobb Allen氏を投入して、 Nosturiでの最初のリハーサル時にクルーに対してVenueコンソールの説明とトレーニングを行いました。「私の役目は、プラグインの使い方やショートカットのやり方を見せることで、彼らがやりたいことが簡単にできるように教えてあげることです。クルーのうち一人だけ以前にVenueを使ったことがあり、デジタル卓を全く触ったことがない人も一人いましたが、皆熟練した技能と初めての経験にも挑戦する度胸を見せてくれました。これを覚える秘訣としては、知っていることからまず始め、後から細かい部分を追求していくことで、困難にブチ当たってもそれに取り組むことができるのです。」Allen氏は、ツアーで使われている比較的小型のQ-Seriesに好奇心をそそられました。「正直にいうと、このPAシステムを操作する機会はあまりなかったのですが、その音質は注目すべきものだと思います。 d&b audiotechnikは昨年の夏、パリでMassive Attackのステージで最新のJ-Seriesと一緒にD Show卓を使いましたが、すばらしいものだったので良く知っています。その時も音響エンジニア4人から卓についてお褒めの言葉をもらいました。」Venueコンソールを使用したMakomaのエンジニアMiitri Aaltonen氏は、「本当に操作は簡単かつシンプルで、ProTools 関連と様々なプラグインのお陰で今までのミキシングとは異なる新たな次元が開けます。今までデジタル卓を使用したことが無かったのですが、今からアナログ卓に戻るのが難しいですね。」との感想を述べました。 Oulu (オウル市)にある2,500人を収容するTeatriaで、ツアーは最高潮を迎えました。「当初、同じTeatriaでも800人収容の小さい方のクラブでの公演を予定していましたが、前売りチケットが完売してしまったので、急遽会場を一番大きい所に変更しましたが、ここもNosuturiと同じように工場跡の音響的には最悪な場所でした。」 Tamminen氏は続けました。「大きな会場をカバーするために、Q1の追加とカーディオイドアレイ用にQ-SUB2スタックを友人が居るEvent Works社から追加でレンタルしました。ツアーで働いた様々なエンジニア達と、毎日PAシステムと操作卓のトレーニングに来てくれた人達は、実際の現場環境で機器を試すよい機会がもてたことにとても感謝してくれました。」ツアー終了後、Sakaraは今回のツアーをどのように思っているのでしょうか?「このツアーは、彼らにとって大成功だったと言えます。実際にほぼ全てのショーが前売り段階で完売となりました。そして、ファンの反響が指し示すように、CDを含んだチケットのパッケージ価格が好評だったためすでに、他のプロモーターが関心を寄せるマーケティングツールになっています。」と言うことは、今後も継続的にこのツアーは行われるのでしょうか?「もちろんです。」とTamminen氏は言います。「ただ、いつ、どのような規模でというのはまだ白紙の状態です。恐らくツアーが再開するまでに、ツアー中に使うジョークを学ぶ時間位はあると思います。そして忘れてならない事は、Soundata社はプロ音響の販売会社であって、ツアーリングのレンタル会社ではないので私達にとっては厳しい仕事でしたが、努力の甲斐はありました。そしてDigidesign社とd&b audiotechnikのサポートには感謝しています。」

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