Leedsでのライブコンサート。

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「イギリスのサッカーチームは大変残念でした。」と、Roger Daltrey氏が皮肉を込めながら言いました。「90分間ずっと熱く戦ったのに。」そう語る彼は、選手達のお爺さんと言っても過言では無い年齢で、ワールドカップの決勝戦の日に2時間に渡るパフォーマンスを演じました。彼自身も母国にトロフィーを持ち帰ることを望んでいました。 Who are you?で幕を開けたショーは、観客が抱いていたThe Whoに対する不安を一気に晴らし、ステージから観客を自分たちのペースに乗せました。 Daltrey氏、Townsend氏、そして残りのバンドメンバーは徐々にアクセルを踏み始め、熱狂的な興奮と汗にまみれ、勝利の凱旋の様な驚愕の2時間のショーでした。 このショーは、1年間に渡って行われるツアーの初日で36年前に砂色のジャケットに「Live at Leeds」と書かれた画期的なライブアルバムの収録を行ったステージだっただけではなくあらゆる面で画期的でした。「非常に緊張しました。」と、FOH卓で非常にリラックスした様子でPaul Ramsay氏が言いました。「真の音を聞かせる必要がありました。」Ramsay氏は、Entec Sound and Light社のDick Hayes氏の推薦によって、幸運にもThe Whoのミキシングを行うようになりました。Entec社は、バンドが夏のフェスティバルモードへ移行する前に行った最初の短期公演の音響を担当していました。そしてこのバンドが、ここで演奏するのはその有名なライブアルバムを収録して以来であったため、 Ramsay氏は何度となく食堂に行って会場の欠点を完全に把握していました。 「Leeds大学の会場では少しEQを使いました。この部屋は、若干ブーミーでしたが一度観衆で埋まるとその問題のほとんどが解消されました。」とRamsay氏が説明しました。「この様な部屋は、一般的に音響が良くありません。しかし、このような場所でPAをフライングしたのは初めてだと思いますが、フライングできたことで非常に助けられました。この成果は、Tom Kenny氏やPRG lighting社の仲間とd&b audiotechnikの熱意によるものでした。

Q-Seriesシステムは、非常に小さくて軽量であったためにそれが出来たのです。」Ramsay氏は、フロントのトラス端から6台のQ1を食堂の天井にきちんと揃えて固定しました。「フロアに置いたB2サブウーファーの上に追加しました。最終的にはミキシング位置の直ぐ後ろにあるバーエリアへのディレイ用PAを除いて、一切Q-SUBを使用しませんでした。」バーエリアは、食堂の舞台から反対側端の離れた所にあります。 Ramsay氏はここにCSAモードのSUBを5段グラウンドスタックし、見た目にステージ両端にあるB2と上にQ1があるような配置にしました。 なぜd&b Q-Seriesシステムが選ばれたのでしょうか?「C4システムを使用する機会が多かったので、私はd&bファンです。」 Ramsay氏が答えました。「QはC4ほど使用していませんが、以前に何回か使ったことがあります。例えば、ここや他の所でも、私はその音を聴いて大変感銘しました。視覚的に目立たない大きさ、軽量であるにも関わらず素晴らしいサウンドです。また出てくる音量にも大変驚きました。さらに、新しいJ-Seriesも使用したことがあります。 Knebworthで行われるHedgestockのイベントでThe Whoの仕事で初めて使用できるよう、既に機材を押さえてもらっています。数ヶ月前にロンドンのRoyal Albert Hall で行われたTeenage Cancer Trustの最終日のCureにEntec社がJ-Seriesを供給していたので見に行きましたが、 Albert Hallとは思えない程良い音をしていました。」 Ramsay氏が前述した通り、食堂の音響は大勢の観客によって改善されました。気温が高い初夏の6月の夜でしたが観客によって上がった湿度は、灼熱のようで音響伝達条件をさらに助長して低域もブーミーさが無く本来の低域を再生できました。 OasisとKaiser Chiefsのメンバーによる”Won't get fooled again” で2,100人の観客は大合唱でショーはクライマックスを向かえ、観客は出口のドアへと向かいました。これこそが、真のThe Whoのサウンドでした。 「Richie Gibson、Adam Draper、Owen McAuley(システム技術)」そして「Entec社の全員に感謝しています。」とRamsayが締めくくりました。

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